That you are a kind man. That you care very much for people.
不朽の名作『レナードの朝』の劇中、「どのように人に接してよいのかわからない」と胸の内を吐露するセイヤー医師(ロビン・ウィリアムズ)に対して、患者のレナード(ロバート・デ・ニーロ)はこう答えます。「あなたは人を愛している」。
とりわけ好きなシーンのひとつです。
この映画では『昨日までとは違う自分になってしまうことへの喜びや期待、その裏側にある畏れと不安』が描かれていると思います。
時に、病気や医療は人を変えてしまいます。ホメオスタシス(生体恒常性)を保てなくなること、それが病気の本質だからです。よくなるための治療も『変化』という側面では同じです。
病気のせいでも治療のせいでも、大好きだった天麩羅が食べられなくなってしまうことがありますよね。
昨日も今日も明日も同じ毎日が続いていくと、漠然と、ある意味では盲目的に信じることができるからこそ、人は安心して日々の生活を送ることができるのだろうと思います。
疾患の進行や治療の過程において、表面上はどんなに変わってしまっても、「これだけは変えたくない」という想いや態度こそが、その人固有の『人生』なのでしょう。
変わってしまったあなたの変わらぬ毎日を生きるお手伝いができますように。
私たちの掌(つかさ)の技が、その一助になれば幸いです。
皆さまにお会いできる日を心より楽しみにしております。